宮城大学の講義室より
データビジネスの姉歯です。
「土の人」「風の人」という言葉があります。
某ジブリ作品に出てきそうな呼び方ですが、これは「地元学」という学問で使われる言葉です。
留まる土と渡る風
「土の人」とは、その土地の土のように、ずっと地元で暮らし続けている人の事を言います。地元の人しか知らない情報をたくさん知っています。
「風の人」とは、いろんな土地を渡る風のように、その土地に新たにやってきた人の事を言います。住み着く場合もありますし、旅行で立ち寄っただけのケースもあるでしょう。
風の人は土地の事を詳しくは知りませんが、「外の目線」でその土地を見て、土の人が気づかないその土地の良さを見いだします。
地元学では土の人と風の人が相互に情報交換をし合って地元の良さを発見していく必要があると言われています。
土の人がいくら地元について知識が豊富でも、どこに価値があるのかは風の人にしか分からないというわけですね。
あなたもどこかに旅行に行った時、地元の人が何気なく案内してくれたものに感動したことがあるかも知れません。また、地元を出た後、風の人として地元を再訪したときに、「こんな良いものがあったんだ」と気づく経験をしたことがある人もいるでしょう。
あなたは土、お客さんは風
この考え方、ビジネスにもそのまま使えます。あなたのビジネスにおいて、あなたは土の人、お客さんは風の人です。
あなたはあなたのビジネスの特徴をたくさん知っています。でも、どこに価値を見いだすかはお客さん次第です。
もちろん、あなたが良いと思っている点と、お客さんが評価してくれる点が同じ事もあるでしょう。
でも、あなたが思いも寄らなかった(あるいはそんなの普通だと思っていたこと)にお客さんが価値を見いだしてくれることも珍しくないのです。
もっとお客さんの声に耳を傾けて下さい。それだけであなたのビジネスの新しい魅力に気づけるかも知れませんよ。
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