自宅の自室より
データビジネスの姉歯です。
一生懸命作った製品やサービスをリリースする時は思わず熱が入りますよね。
製品の説明をするときには言葉に力がこもり、どれだけ良いものなのかを情熱的に伝えると思います。
でも、ある製品をリリースした会社で、リリース直後の社内が最も熱気に満ちあふれていたときには製品が売れず、それが落ち着いてきたら売れるようになったという事例があります。
これはなぜだと思いますか?
この質問をすると、たいていの場合商品説明が熱すぎて引かれた、という回答が返ってきます。確かにそれもゼロではないと思いますが、それが原因の100%ということはありません。
なぜなら、熱意を持って伝えること自体は決して悪い事ではなく、場合によってはむしろ商品の成約率をあげる事もあるからです。
熱意のありすぎる商品が売れない理由
販売に情熱を持ちすぎているときに発生しがちな問題は大きく二つあります。
- 相手にとって「必要だ」という点を強調してしまう
- 多くのメリットを一度に伝えてしまう
特に商品が素晴らしいものであればあるほど、一つ目の「相手にとって必要だから」と売り込んでしまうという間違いを犯しがちです。
もちろん、あなたと関係性がしっかり作れている太いお客さんなら「これはあなたにとって人生を変えるほど素晴らしいものなんだ!」というプレゼンテーションは有効です。
でも、新規のお客さんはまだあなたをそこまで信じていません。そんなお客さんには「必要なもの」よりも「ほしがっているもの」を提供した方がより成約率が上がります。
もう一つの「多くのメリットを一度に伝えてしまう」というのも見過ごされがちな問題です。良いことがたくさんあるんだから伝えて何が悪いのか?と思う方もいらっしゃるかも知れません。
でも、お客さんは一度にそんなにたくさんの事を言われても消化しきれません。それに、「多くのことに効果がある」と言われるより「お客さんが絶対に解決したい一つの問題のための解決策です」と伝えた方が効果がありそうに思えますよね。
もしあなたが肩こりに悩んでいたら、「万能湿布」よりも「肩こりに効く湿布」を買うはずです。同じように、お客さんは「自分のこの問題を解決できる手段」を探しています。
まずは話を聞こう
これら二つの問題を解決するには、お客さんの話をじっくり聞くと良いでしょう。話を聞けば、お客さんが何を求めているか、何に困っていて解決策を探しているのかが分かります。
それが分かれば、あなたの新商品をお客さんに合わせてプレゼンテーションするのは難しくありませんよね。
新しい商品ができると、ついついそれについて熱く語りたくなってしまいます。でもそれをぐっとこらえてお客さんの話を聞けば、その商品はもっとたくさん売れるようになるでしょう。
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