東松島の印刷工房より
データビジネスの姉歯です。
ニワトリを鶏肉として売ると、1羽でいくらくらいになるか知っていますか?
もちろん鶏の種類にもよりますけれど、良い烏骨鶏でも10,000円くらいがいいところでしょう。
では同じニワトリを大事に育てて卵を売るといくらになるでしょうか。鶏は大体10年くらい生きて、ほぼ毎日卵を産みます。
スーパーでたまに特売されている一番安い卵でもだいたい10個で98円ですから、1個あたりはおよそ10円ですよね。
つまり、卵の価値は365日×10年×10円=36,500円だというわけです。
この話、何がビジネスと関係あるのか不思議に思った方もいらっしゃると思います。でも実はこれこそが長期的に安定して売り上げを上げ続けるための秘訣そのものなのです。
多くのビジネスでは鶏を仕入れたら鶏のまま売ろうとします。そうすれば短期的に利益を得られますし、取引1回あたりの利益は大きくなります。
でも、卵を売れば、1羽の鶏からより大きな利益を得られるわけですね。もちろん、初めの卵一つでは鶏を仕入れるのに使ったコストを回収できません。でも、長期的にはより大きな利益を出せます。
まだ分からなければ、「鶏」を「お客さん」と置き替えて読んでみてください。
もちろんお客さんを出荷するなんてことはありませんから、実際のビジネスの文脈にもっと近づけると「ほとんどのビジネスでは初めて獲得したお客さんから一気に集客コストを回収できるだけの利益を得ようとする」わけです。
一方、長期的に安定した収益を上げているビジネスは、お客さんが払えるだけの金額で、こちらが提供できるだけの価値を長期的に提供し続けています。
そうやってお客さんとの関係を深める事で、お客さんを逃がさず、長期的に大きな売り上げを得ているわけですね。
しかも、ビジネスの場合時々金の卵を産むお客さんが現れます。その人自身が大きなお金を使ってくれたり、大口を紹介してくれたりと、その恩恵は計り知れません。一気に大金を売り上げようとしたら、お客さんがそこまで育つ前に関係が終わってしまいます。
あなたのビジネス、肉型ですか。それとも卵型ですか。
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