From:姉歯@DBm
仙台のカフェより
先週木曜日、顧客獲得コストよりも、顧客生涯価値の方が高ければビジネスは基本的に成功すると書きました。話の内容自体は分かったと思いますが、どうやってそれを計算したら良いか分からないという方も多いと思います。
何せ、簿記の勉強をしていても「顧客獲得コスト」なんて言葉は出てきません。経営を学んでいても同じです。これはマーケティング用語ですし、マーケティング自体がかなり広い概念なので、運が良くなければこの言葉を知らない人の方が多いでしょう。
今回と次回は「顧客獲得コスト」と「顧客生涯価値」の計算方法をお伝えしたいと思います。
顧客獲得コストの計算自体は簡単です。単純に一人の顧客を獲得するのに使ったお金を計算すればいいわけですから、帳簿を見て顧客獲得に使ったお金を合計すれば良いだけです。
でも、このとき事業全体の顧客獲得コストを計算しても意味がありません。というのも顧客獲得コストは日々改善していかなければならないからです。
漠然と全体の顧客獲得コストを計算してもどこを改善すれば良いのか分かりませんよね。なので、顧客を獲得する方法ごとに計算する必要があります。
例えばチラシで顧客獲得をしているなら、そのチラシの制作にかかった費用、配布コストを全て足して、そのチラシを見て商品を買ってくれた人の人数で割れば、そのチラシの顧客獲得コストが計算できます。
10,000枚のチラシをまいてそのコストが50,000円、そのチラシを見て商品を買ってくれた人が10人いたら(少なすぎるように思えるかも知れませんが、チラシの効果はだいたいこんな感じです)、顧客獲得コストは50,000÷10で5,000円です。
問題はどうやって「そのチラシを見て買ってくれた」と判断するか、ですよね。お店に来てくれる商売の場合は簡単で、「このチラシを持ってきてくれた方にサービス」というチラシを作れば良いでしょう。
インターネットから申し込みを受け付けるものだったら、チラシ毎に申し込みページを用意すれば計測できます。
こうして、ある広告手段での顧客獲得コストを計算したら、あとはその広告を改善していけば事業の効率は上がっていきます。見出しを変えたらどうなるか、値段を変えたらどうなるか。
長く使っている広告でも、毎月に区切って計算すれば効果が維持できているかどうかが分かります。
顧客獲得コストは事業の効率を計る大事な数値なので是非計算してみてくださいね。
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