From:姉歯@DBm
東松島の事務所より
印刷物を作るとき、書体を何にしようか悩むことは多いと思います。ゴシックが良いか、明朝が良いか。同じゴシックでもポップ体か、斜体か、明朝なら手描き風はどうか。
書体の世界は奥深く、これだけでタイポグラフィと呼ばれるデザインの一分野があるくらいです。到底ここで語り尽くせるものではありません。
もし興味があったら、一冊本を読んでみるのがおすすめです。amazonで「タイポグラフィ」と検索すればたくさん出てきます。
今日はそんな時間はない、という方のためにゴシックと明朝の使い分けの基準について簡単に書いてみます。
ゴシック体とは線の太さが一定の文字のことです。このブログをwindowsでご覧になっている方はゴシック体で表示されている人が多いでしょう。一方明朝体とはこの記事の画像のように、線の太さが一定ではない書体です。一般的には縦線が太く、横線が細くなっていて、線の始めと終わりに毛筆で書く時のような書き出しや止め、払いなどがそのまま残されています(ゴシック体はこの部分がデフォルメされています)。
印刷してみると、ゴシック体は全体的に線が太いために黒い部分が多く、明朝体はゴシックに比べて白地の部分が多く見えます。
これは一見ほんのちょっとした違いですが、読む方にとっては大きな違いです。ゴシック体で長い文章を書くと文章が黒い塊に見えてしまい、感覚的に文字数が多い印象を与えます。また、実際に目への負担も大きく、ゴシック体では長い文章を読み続けるのが大変なんですね。
このため、商品の説明文をゴシック体で書くと、お客さんに読んでもらえる可能性が下がってしまうのです。少し長めの文章になりがちな商品の説明は、できるだけ明朝体で書くと良いでしょう。
ではゴシック体が使えないかというとそんなことはありません。ゴシック体は色の乗る面積が大きいため、印刷物全体をパッと見たときに目立ちやすいという特徴があります。
つまり、見出しや写真のキャプションなど、読んでもらいたい短い文章にはゴシック体を使うと、そこが目立って読まれやすくなるわけですね。
ゴシック体と明朝体、ちょっとだけ使い方に気をつけると、より効果的に印刷物を作ることができますよ。
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