東松島の印刷所より
データビジネスの姉歯です。
昨年の話題ですが、ミスタードーナッツの閉店が続いているそうです。年間70件〜80件程度の閉店がここ3年くらい続いているらしく、けっこう深刻みたいですね。
その理由は消費者のドーナッツ離れとか、色んな事が言われています。でも、マーケティングの専門家として見ていると、ミスタードーナッツには以前からもっと深刻な問題がありました。
それはドーナッツの100円セールです。
ちょっとした街に行けば、ていていミスタードーナッツが何店舗かあります。その前を通ったとき、きっとあなたも「あ、また100円セールやってる」と思った事があるのではないでしょうか。
なにせこの100円セール、どんなきっかけで開催されているのか分かりませんが、けっこうな頻度で行われています。
マーケティングの視点から考えると、安売りは可能な限り避けるべき戦略です。安売りをするならお客さんを獲得する目的で、削った利益以上の収益を上げられる仕組みを作ってからでなければいけません。
にもかかわらず、ミスタードーナッツは頻繁に安売りセールをしていました。結果、お客さんは「ドーナッツ食べたいけど、安いときに買えばいいや。どうせまたそのうちやるだろうし」と考えるようになってしまったわけです。
結果、利益の低い安売りの時にしかお客さんが来なくなってしまい、不採算店が増加、閉店ラッシュの憂き目に遭っているわけですね。
割引をするなら必ず理由を付けるべきです。それも、今を逃したらお得に手に入らなくなるかも知れない、と思えるような理由が必要です。
そして、頻繁にセールをするべきではありません。そうしないと、お客さんに「あそこはいつも安売りしているから、その時に買えばいいや」と思われ、ビジネスの収益性が下がってしまいますよ。
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