From:姉歯@DBm
自宅の仕事場より
印刷をお願いしたら、何か色がくすんでしまった。
そんな経験はないでしょうか。これは、パソコンのモニタで見ている色と、印刷屋さんが機械で印刷するときには色の成分が異なるからです。
パソコンのモニタは光っていますよね。何をそんな当たり前のことを、と思うかも知れませんが、とても大事なことなので我慢して読んでみてください。
パソコンのモニタは光っているため、モニタの上で色を作るときには光の三原色を使います。つまり、赤、緑、青の三色を組み合わせて色を表現しているんですね。
一方、紙は自分では光りません。なので、印刷物で色を再現するときには色の三原色であるシアン(青)、マゼンタ(赤)、イエロー(黄)を使って色を表現します。
つまり元々の色の出し方が違うため、印刷屋さんがどんなに頑張っても、あなたのパソコンのモニタで見えている色を完全に再現することは原理的に難しいのです。
このため、何も考えずにパソコンの画面で色を作って印刷に出すと、全体的にくすんだ色で印刷が仕上がってしまうんですね。
イラストレータやインデザインのような印刷を前提としたソフトウェアは初めから紙の印刷に似せた色で画面を表現するモードがありますのでまだ良いのですが、フォトショップやマイクロソフトのオフィスなどはモニタで見るのを前提とした色の調整がされています。
デザイナーさんにお願いをすると印刷前に必ず紙でサンプルをくれるのにはこういった事情もあるのです。自分でデータをつくって印刷するときには色の調整に気をつけてくださいね。
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