ホテルのラウンジより
データビジネスの姉歯です。
競争。品質競争。価格競争。
ビジネスをしていると、競合他社との競争は避けられません。競争に負けてしまえばビジネスを続けられませんから、普通に仕事をしていれば一生競争しなければならないと言っても良いでしょう。
しかも競争で勝つのは簡単ではありませんよね。あれこれ工夫して、仕入れ先にも協力をお願いして、ようやく価格を下げて品質を上げても、競合がその上を行ってしまう、なんてことはよくあります。
でも、唯一競争から逃れる方法があります。それは「競合他社と違うメッセージを発信すること」です。
学習塾のユニークなメッセージ
学習塾でこんな事例がありました。多くの塾は「上位校合格」とか「安価な授業料」とか「自習室使い放題」なんてメッセージを発信しています。
でもそのなかで一カ所「どんなに偏差値の低い人でも50までは上げます」という広告を打った塾がありました。この広告は他の塾とは全く立ち位置が違いますよね。
結果、偏差値50未満の子ども達がたくさん集まり、その塾のビジネスは大成功したのだそうです。
このような競合とは全く違うメッセージを、マーケティング用語で「USP」と言います。間違ってはいけないのは、品質が良いとか、価格が安いとかはUSPにならないということです。
「他より良い」はユニークではない
もしこの塾が「高品質の授業」と言っていたら、きっと他の塾の同じようなメッセージに埋もれて、大した売上は得られなかったでしょう。
他では使っていない材料を使った製品であっても、品質の話をしたら結局「競合より良い」と言っているだけになってしまい、オンリーワンではなくなります。
例えば、日本ではそのお店でしか飲めない高品質の紅茶があったとしましょう。それを「国内唯一の、最高品質の紅茶」と言ってしまっては、せっかくオンリーワンなのに、他社と同じ土俵で戦うことになります。
この場合は単純に茶葉に着目し、その背景にあるストーリーを伝えればユニークな商品として他社とは一線を画した販売をできるでしょう。
競合に疲れたら、他社と違うメッセージを出してみませんか。
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