新規集客に大成功→倒産

不思議な倒産

選ばれる仕掛け作りコンサルタントの姉歯です。

新規集客に大成功して倒産するケースがあります。

そのパターンは以下の三つです。

  1. サービスの品質が低下して倒産
  2. お客さんに対応するために固定費を増やして倒産
  3. 地域のお客さんを集め切って倒産

一つ目はわかりやすいですよね。新規のお客さんをさばくために人手が足らなくなってサービス品質が低下したり、人を雇っても教育が間に合わなかったり、原材料が足らなくなって粗悪品を提供したりして潰れるわけです。

有名な例ではとんこつラーメンのなんでんかんでんがこれに当たります。このラーメン屋さんは濃い豚骨を売りにしていたのに、毎日大量に来るお客さんをさばくために、少しずつスープを薄くしていった結果お客さんが離れて倒産しました。

二つ目も想像がつくと思います。自社の商品を買ってくれるお客さんがたくさんいれば、それだけのお客さんをさばくために投資をする必要があります。例えば店舗を増やしたり、設備を入れたりといった具合ですね。

多くの場合こういった投資は借り入れで行いますので、お客さんが来なくなるとそれらの返済をできなくなって潰れるというわけです。

記憶に新しいところではタピオカ屋さんはこれに当たります。ブームに乗って店舗数を増やしたは良いものの、ブームが下火になるとお客さんが来なくなり、あっという間に多くのタピオカ屋さんが倒産しました。

三つ目はちょっと現実離れして聞こえるかも知れませんが、移動できない地域型のビジネスは気をつけるべきです。

実際、人口1万人の町にあったある美容室さんが、3千人新規集客したところでいくらチラシや広告をだしてもお客さんが来てくれなくなり、倒産したという事例があります。残りの7千人のうち5千人は男性なので対象外、さらに残りの2千人も年齢的に対象外だったか、他に行きつけのお店があったのでしょう。

なぜこの三つのビジネスは新規集客に成功したのに倒産したのか

この三つの事例に共通しているのはリピートを大事にしていなかったという点です。

なんでんかんでんさんは何度も来てくれて味を知っているお客さんのことを考えたら味を薄めようなんて考えなかったはずです。

タピオカ屋さんも、ちゃんとお客さんとコミュニケーションを取っていれば、今頃はマリトッツォなど他のスイーツを売るお店として生き残っていたかも知れません。

最後の美容室はもっと単純で、3,000人も来てくれたなら、半分もリピートを取れたら大繁盛のお店になっていたはずです。

ビジネスを作るときには是非リピートしてもらえる仕組みを入れるようにしてください。そうしないと、ビジネスの安定性は大きく損なわれます。

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この記事を書いた人

MDR株式会社代表取締役。事業構想修士(Master of Project Design)。宮城の集客・地域の集客news主宰。

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