泉中央のカフェより
データビジネスの姉歯です。
学生の頃。
道具の使いやすさについて興味を持ち、勉強していた事がありました。
「使いやすさ」についてまとめた学問を「ユーザビリティ工学」というのですが、その分野で使いにくさの典型としてやり玉にあげられるのが「多機能の家電」でした。
機能を増やすと、それぞれの機能を使うためのボタンが必要になります。
結果として生まれるのが数字以外のボタンがほとんど押されないテレビのリモコンですね。
あれを使いやすいと思って使っている人は誰もいないと思います。
多機能の家電を少ないボタンでコントロールしようとしたら、ボタンの操作方法を複雑にしたり、複数のボタンを組み合わせなければいけません。
例えば、長押しで○○、A機能を使うにはBボタンとCボタンを同時押し、CボタンとDボタンの組み合わせは別の機能。そんなの誰も覚えていられませんよね。
ボタンを使わないようにしようとしたら、画面にメニューを出す事になります。そうすると、この機能はこのメニューの中、あの機能ははそのメニューの中、となってしまい、探すのに一苦労します。何なら一生見つけてもらえない機能もあるでしょう。
シンプルにすれば競争力が高まる
家電メーカーは何十年も機能を増やす事が競争力を高める事に繋がると考えて機能を増やし続けてきましたが、それは使いにくさを生んでいたという訳です。
最近ではそこに目を付けて機能を削ることで価格を下げ、シンプルにする戦略でアイリスオーヤマが家電のシェアを伸ばしています。
この話は家電に限りません。
様々なビジネスで、一つの商品に特化することで競争力を上げられます。
寿司屋さんを想像してみて下さい。あなたはちゃんとした寿司を食べたいと思ったとき、寿司しか出していないお店と、ラーメンも出している寿司屋さんがあったらどちらを選びますか?
あなたのビジネスも是非何に注力するか決めてください。
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