奥松島のカフェにて
データビジネスの姉歯です。
取材で奥松島の嵯峨渓遊覧船に乗りました。
嵯峨渓は日本三大渓の一つに数えられる場所だそうで、外洋から荒々しく打ち寄せる波が比較的柔らかい奥松島の岩を削ってできた珍しい景観を眺められます。
僕が行った日は嵐の翌日で波が高く、嵯峨渓自体はあまり見られなかったのですが、代わりに松島湾内の名所を多めに見せてもらえました。
静かな湾内をゆっくり移動中、唐突に船頭さんから衝撃の一言が。
「右手側の竹で組んだ筏。見えますか?あれ、牡蠣の家庭菜園です」
乗ってる人全員の頭の上に巨大なはてなマークが見えたような気がしたのですが、船頭さんの説明を聞くと文字通りの意味のようです。
「このあたりの人たちはほとんどみんな船を持っているので、自分の家で食べたり、親戚に配ったりするために小さな牡蠣棚を作っているのです。この辺の海は内湾で庭みたいなものですから、家庭菜園ですね。」
つまり、この地域の人にとっては家庭菜園で牡蠣を作るのが普通のようです。でも海以外の地域に住んでいる方にとっては衝撃の事実ですよね。
あなたの当たり前も他人の宝
この逆を考えるのはビジネスにとって重要です。というのも、あなたにとって当たり前の事が他の人にとってはとんでもなく価値が高いという可能性があるからです。
例えば料理が好きで毎日のように料理をしている人にとって、料理は当たり前です。でも、料理が苦手な人にとっては料理ができるなんてすごいことですよね。
趣味で釣りをやっていて、とても食いつきの良い仕掛けを作れるとしたら、その仕掛けは他の釣り好きな人にとっては喉から手が出るほど欲しいものです。
起業するときや新規の事業を立ち上げようとするとき、ついつい自分がほしいものや自分にとって価値が高いものを商品として考えてしまいがちです。
でも大事なのはあなたにとってではなく、お客さんにとって価値が高いことです。
もしビジネスで迷ったら、あなたにとって当たり前のものごとをまず棚卸ししてみてください。その中にお客さんにとって価値が高いものがないか探してみることをおすすめします。
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