「他より良い」は違いにならない

炊飯器でUSPを考える

選ばれる仕掛け作りコンサルタントの姉歯です。

マーケティングを学んでいると、「他との違いを打ち出しましょう」という話がよく出てきます。

「USP(Unique Selling Proposition)」という言葉もありますので、ご存じの方もいらっしゃるかも知れません。

マーケティングなんて小難しい事をやってなくても、経営者さんなら自社を選んでもらうために、他との違いを生み出そうと日々頑張っているはずです。

その時ついついやってしまいがちなのが「他店より良い」という表現です。

例えば「他より美味しい」「他店より安い」「他商品よりもっと効果的」といった感じです。

これは「違い」になりません。

本当の「違い」

例えば、炊飯器で考えてみましょう。今の炊飯器業界はどこもかしこも「美味しさ」を前面に打ち出しています。土鍋、鉄鍋、炎舞式と様々にありますが、結局各社が言っているのは「他より美味しい」なんですね。

ここにもし「短時間で炊ける」というのを訴求するメーカーが現れたらどうなるでしょうか。普段は普通にご飯が炊けるけど、ご飯を炊き忘れた朝には「5分で炊けます」という機能が付いていたら?

5分炊きの味が多少劣っていたとしても、普通の炊き方の場合は十分に美味しいのだとしたら、この炊飯器は飛ぶように売れるはずです。

同じ事をして大成功したダイソンも有名ですよね。

ダイソンは、国産メーカーがこぞって「うちは吸引力が強い」と言っているところに「吸引力が変わらない」と訴求しました。ダイソンの吸引力は大して強くない(というより弱い)にも関わらず、結果はあなたもご存じの通りです。

是非あなたの商品も比較ではない「独自の強み」がないか探し、訴求してください。ライバルのいない市場で独占的な商売を展開できます。

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この記事を書いた人

MDR株式会社代表取締役。事業構想修士(Master of Project Design)。宮城の集客・地域の集客news主宰。

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