選ばれる仕掛け作りコンサルタントの姉歯です。
江戸前寿司と呼ばれるものがあります。
寿司というと酢飯の上に魚の切り身が載っているもの、というのが一般的な認識だと思います。
現代では低価格で出す回転寿司が一般的なので、切って握れば出せるという手間のかからない寿司が一般的になっていて、こちらが市民権を得ています。
でも、寿司が始まった当時は冷蔵技術がなく、江戸前寿司では全てのネタに保存のための一手間(仕事)を加えて提供されていました。
マグロは漬けにして、コハダは酢締めにして、鯖は塩締めにして、というように日持ちする状態にしてから提供されていたわけですね。
今でも江戸前寿司というと、昔ながらの仕事をして提供されています。
でもこれに疑問を持って活動をしている寿司屋さんがあります。
常識を壊して強みにした事例
今書いたとおり、江戸前寿司の仕事は魚の日持ちを長くするためのものです。でも、現代は仕事をしなくても魚は日持ちしますよね。
だから、漬けも日持ちより味優先のつけ汁にして、コハダは身が固くなりすぎないように浅く締め、鯖については生で皮目だけあぶる、というような仕事に変えているわけですね。
昔は日持ちが一番でも、今は味や食感を一番に優先順位を変えて仕事の内容を調整しているのです。
伝統的な江戸前寿司、と言えば伝統的な仕事を崩さないのが業界の常識です。でも「仕事」という概念を守りながら、現代に合わせたアレンジを加えた結果、このお店は新しい寿司を食べられる店として大繁盛しています。
是非あなたも業界の常識を疑ってみて下さい。ブレイクスルーのヒントが見つかるかも知れません。
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